本日、『勝てる広告営業』にも登場している、代理店時代の妹分の結婚式があり、当然業界関係者もいて、W+Kの営業の人とか、enigmoの社長の片方とか、某制作会社の人と話をした。
で、オンラインブランディングが盛り上がらない理由として、enigmo社長との話の中では「シカケよう、という企画が少ないのかな」とか、W+Kの人と制作会社のPの人と話をしている中では「オンラインブランディングはまだまだチャンスがあるんだけど、どうも考え方がまだまだ切り替わらないとか、テレビがCPA的なCMになっちゃってて、WEB的なやり方がTVCM世界に来ちゃってるよね~」という話題になった。
ふとこれらの会話をしていて思ったのが、
1)結局ブランディングサイトが盛り上がってないのは、TVCMとかバナー広告の「ランディングページ/デスティネーション」として“ブランディングサイト”がポジショニングされている。
2)ショッピングチャンネルやダイレクトレスポンス型TVCMはネットのCPA型モデルと似ている。まぁもともとあったといえばあったんだけれども、もともとネット・メインの広告がTVCMの広告主として増えてきた結果、ネット的やり方がTVCMにどんどんもちこまれている。でも一方でTVCMの世界でもっとも重視されたブランディングの領域がネットの世界に持ち込まれてるってのは希薄。
ということである。
で、ですね、僕が今企画中のブランディングサイトなんかでもそうなんですが、僕が次のような発想をしていると伝えたら、「なるほど」と言われたので書くと、
・ブランディングサイトはそのものが集客エンジンになって、その先に伝えたい商品がある、ってやり方もある。
ってこと。
つまり、サイトそのものが人を集める仕組みや、あるいはサイト自体が知られる仕組みを盛り込んだサイトの企画であると、それは従来型の「アテンションを集める」広告メディアと同様に機能する。またそうでないと、他のネット広告とかで集客をしてサイトに来てもらったとしても、サイト自身が人を集める仕組みをもってないと、サイト訪問者の数は広告経由で来た人以上に増えない。なので、サイト集客のために使われる広告というのは、「初期のサイト来訪者」を集めるツールとして捉えたほうがよく、ある程度の来訪者が来たらあとはサイトそのものが人を集めてくるようなシクミやシカケを持ってくることが望ましい。究極的には、集客用の広告がなくても人が集まるようなシクミを作ることで“ブランディングサイト”そのものがちゃんと「広告メディア」として機能する。そのような視点で“ブランディングサイト”を考えないと、“ブランディングサイト”は「受けページ」や「ランディングページ」以上のものにはならない。代理店内の事情がよくわからないけれども、今、日本の広告業界では、“ランディングページ”を「受け」にのみ捉えてることが多かったりしないのだろうか、もしこれがアタリなら、海外ほど盛り上がらない(いいサイトに出会わない)のはこれが原因かもしれない。
もっとも“ブランディングサイト”が、他のメディアとの相関関係の中でポジションされるのは否定すべきものではない。しかしながら、一方で“ブランディングサイト”自体の可能性をその中に閉じ込めてはいけないと思う。
“ブランディングサイト”をひとつの広告メディアとしてとらえ、それ自体が集客に貢献し、そして商品のアテンションや理解/パーセプションチェンジ、に貢献できることをめざすよう、そういう企画がもっと増えてほしいと思う。
ランディングページ、じゃないブランディングサイトをもっと作ろう。
ランディングページ、じゃなくって、そこがブランドとサイト訪問者とのスタートページになるような。
※シカケよう、っていうのは、言ってみれば「広告代理店に入って世の中に影響を与えるような仕事をしたい」という、就職活動のときにいうような青いセリフを持って、世の中と向き合って、人を動かすような仕事したい、っていうような気持ちのこと。ソーシャルゲーム・ソーシャルアプリがいま注目されているけれども、ブランディングサイトそのものがソーシャルな機能を持てばいいわけじゃん、とも。
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