さて。誤解を恐れずに言うと、CPA Cost Per Acquisition (獲得単価)ばかりに注目した検索連動型広告の利用法は、検索連動型広告の可能性を大きく捻じ曲げている、と以前より思っている。僕自身は広告会社自体も含めて広告とネット業界にどっぷりハマっているわけだが、特に検索連動型広告の業界では、(言い方悪いが)“猫も杓子もROI”な状況、及び、“検索連動型広告中毒患者”を多数見かける。これらがダメ、というわけではないが、購買行動プロセスにおける極々購買に近い部分だけを見ているに過ぎないのに「検索連動型広告は(広告)効果が高い」なんて非常にナンセンス。実際には、そこにいたるまでに様々な情報プロセスを得て“購買”に至るわけであって、たまたま“検索されやすい”商品、つまり事前に情報収集が必要なタイプの商品、に向いていて、しかもそれらの商品は従来の広告が不得意としていた部分。だから「検索連動型広告」は(それらから見ると)“うまく”行ってるのであって、実際には、コモディティ型の商品の広告には(一般的には)不向きだ、と言われているわけだ。
※とにかく、広告やマーケティング及び消費者の購買プロセス全体を見渡す必要が、検索連動型広告従事者、CPAを追いかけているネット広告従事者たちにはある。これをしなければ数年後、ネット広告業界は大量に発生したイナゴの大群が畑を食い荒らすのと同じ状況になるだろう。
さて、そこで検索連動型広告の可能性を歪曲しないためにも、この記事をぜひ読まれたし。
■Top Spots in Search and Paid Listings Prove Key for Branding
Google + 調査会社 Enquiro による、検索結果/検索連動型広告とブランディングの相関関係に関する調査結果である。
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