最近、僕のまわりでも「ニューロマーケティング」って言葉に「釣られて」る人がいますが。こういった「はやりものマーケティング」は言葉の作りがうまいんであって、中をみていくとどーだかなー、ってことがおおい。
リンストロームの書いてる文章とかインタビューとかも面白いんだけど、結局は「脳の刺激は何に対して起こっているのか」の話であって、それを「起こすためにどういったアイデア作るか」という“脳刺激”におちてない。
なので、ニューロマーケティングって、どうもテレビCMの事前/事後調査とかと同じようなものなんだけれど、「マーケティング」ってキーワードつけてるからなびいてる人がいるような気がするんだよね。で、この言葉に響いちゃってる人はむしろコンシューマインサイトとか、マーケティングアイデアについてセンスが無い人なんじゃないかなーと思ってしまいます。
なのでこのインタビューにあるように、
「ニューロマーケティングによって起きつつあるのは、消費者調査の革命。それを言い表すのにニューロマーケティングという言葉は適切ではないと思ったからだ」とリンストローム氏は説明する。
確かにニューロマーケティングの目的は、被験者の脳の反応を測定することを通して、消費者の嗜好や購買行動を明らかにすること。それはマーケティングの一部でしかなく、同氏の主張にも一理あるだろう。
ってことなのだ、ってことを理解してから使ったほうがいい。
ニューロマーケティングがあるからいいマーケティング企画ができるわけではない。いいマーケティング企画をもっと確実にするために、消費者に対する調査手法としてこうしたものもある、ぐらいの認識でいるべきだおろう。
おっしゃる通りだと思います。
脳科学ブームと相まって、ニューロマーケティングのイメージが拡大して喧伝・期待されてる気がします。
また現時点では、「脳の刺激は何に対して起こっているのか」を調べることは可能ですが、刺激を誘発した要因を消費者意識・行動と結びつけて解釈する際に、リサーチャーの意思が介在してしまう余地が大きいと思います。例えば、「●●を見たら脳の○○部位が反応したとか」という調査結果に対して、「○○部位が反応したのだから、被験者は△△という潜在意識が働いていたのだ」という解釈をするわけですが、そこにかなりの飛躍を感じることもありますね。
下手をするとこの手法自体が「トンデモ脳科学」と見られることもあるので、気をつけて取り扱う必要があると思います。
投稿情報: wackyhope | 2009年2 月14日 (土) 16:50