「僕らは業務量・質とかプラニングとかではお金もらえません。なのでコミッションでお金ください。」って言ってるようなものなのだけれど。
それって、広告業界の構造的な課題を広告主に押し付けてないかい?と思えてしまう、広告料金の値引きの話に関する2つのエントリ。
■ネット広告における値引き以上の付加価値とは~長期的視点で広告効果を上げる施策~Webマーケティングガイド
■インターネット広告のひみつ - ブログ: 広告会社への値引き交渉は広告主に不利益
この2つのエントリーを読んで違和感を感じたんだが、
「広告代理店が得ている代理店マージンは、媒体毎に異なるものの、概ね売上の15~20%程度であり、代理店で値引くにも限界がある。」(Webマーケティングガイド)
「「値引き」を行うことは一時的に費用対効果を良くすることができる。しかし、その「値引き」によって広告代理店の提供する様々な付加価値・サービス(コンサルティングやカイゼン、日々の運用やクリエイティブ制作、レポーティング)などを十分に受けられなければ、広告掲載後でも継続的に広告効果を高めるための仕組み作りを十分に行えない。」(Webマーケティングガイド)
「気持ちよく仕事を進めるために、「北風と太陽」や「性善説と性悪説」といった先人の知恵、「外発的動機付けと内発的動機付け」といった心理学を学習したい。」(インターネット広告のひみつ)
そもそも媒体マージンの15%~20%によって、プランニングのフィーを含んでいることが構造的な問題なんだと思うのだが、この2つのエントリーでは、むしろ「クリエイティブ含むプランニングのクオリティを維持するために媒体マージンは現状維持で値引きはよくない」としている点で、非常に違和感。この違和感はこの2つのエントリーが、インターネット広告関連のブログから来ていることにある。だって、↑のような議論はトラディショナル広告代理店の話みたいなんだもん。
また、
「大手メディアや大手広告会社の社員が高額の給料を手にしていることを考えると、値引きを求める気持ちもわかるが。」(インターネット広告のひみつ)
というエントリーは全くもって広告主をバカにしているとしか思えない。広告主は、広告代理店の給料が高いからといって値引き交渉をしかけてくるわけではなく、そもそも代理店~媒体間の媒体取引が不透明なことがその原因なことと、広告代理店側が15%~20%のマージンを取るだけのパフォーマンスを「媒体取引」において発揮しているのか?という疑問があるからだ。つまり、高い給料分の仕事をして欲しい、ってこと。当然、その「媒体取引マージン」分のパフォーマンスをエビデンスできるなら、広告主だって文句言えないわけで。
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