さて。
[surveyml] というメーリングリストにて、電通が、「AISAS」を登録商標としている、という点で盛り上がっている。
すみません。みなさん、それほどまでに、AISAS というモデルを信奉(?)されていること自体が私には驚きです(笑
確かに「わかりやすい」ですけど、AISASってモデルって、消費者の情報行動/購買行動の一部を指しているに過ぎないし、逆にみなさんがこの言葉に踊らされてるような気がするのは僕だけでしょうか?
たとえば、AIVYのもちのさんの、このあたりの話(1)(2)(3)や、手前味噌ですが私のこのあたり(4)(5)のように、もう少し細かく、ちゃんと消費者行動を考えたほうが、ちゃんとしたマーケティングプランには役立つのではないでしょうか。
私自身は、AISASというモデルについては疑問を感じています(いや、サーチとシェアについて端的にあらわしていて、業界にこれだけ普及させた、という点で超リスペクトしてますよ!、関西のA山さん!! むしろこの概念をもっと詳細にして発展させるための議論です!)。たとえば「消費者は検索してシェアするだけで終わりなの?」ということ。
AIDMAモデルの置き換えとしては、広告業界的には確かにAISASとしたほうがわかりやすいし、広告主を説得しやすい。しかしながら正直、AISASだけでは、いいマーケティング・コミュニケーションのプランなんてとてもじゃないけど立てられません。
AISASという言葉が流行った一方で、テレビCMにおける「続きはネットで!」とか「検索してね!」の乱発、や、「クチコミ・マーケティング"ブーム"」を産み出してしまっているとしか思えませんが。
代理店の友人(企画系)などは、「営業から、とりあえずAISASって入れといてって言われて困る」なんて嘆いてます(泣
とりあえず、僕らは踊らされるべき相手は「コンシューマ」であって(笑)、言葉とか用語に踊らされている場合じゃない、という気がします。
とはいえ、電通さんの商標登録について、「業界内での乱用を防ぐため」と見るか、「自社の独占としたい」と見るかは皆さんの解釈次第でしょう。しかし、電通=「コンタクトポイント」、博報堂=「タッチポイント」のような、互いの「言葉のとりあい」だけは、なんか意味がないなー、と思うので、電通さんの競合他社が、ただただ「向こうを張る」ためだけに、またまた【A****】なんてのを出してくるなんてことになったら(追記:すみません、ありました(9p参照のこと)(笑))、80年代の「分衆」とか「個衆」とかいろんな言葉を出し合ってたのと同じく、「広告業界のお家芸」として、ほほえましいものとして傍観させていただこう、という気分なのですが、みなさんいかがですか?(笑)
AISASという言葉は、世の中を代表する言葉で使うのは
わかりやすくていいかもしれませんが、、
戦術レベルだと、足りない部分が多すぎるし。
無理矢理それに併せて企画を立てるのもナンセンスすぎて
やりきれない。。
第一、AISASなんて使われてなんぼの言葉で、、
商標を取ったところで振り回すことろがないのにと
思うのは、、ねぇw
ロハスのように、フリー宣言をして欲しいものです。
投稿情報: OGAWA_SHINSAKU | 2006年10 月13日 (金) 20:20
高広さん、望野@アンヴィです。
ご無沙汰をしております。
私のサイトのログを見ていたら、いつもの倍以上の人がAISCEASの記事に入ってくるので、何があったんだろうと思っていましたら、流入先が高広さんのサイトでした。(笑
AISASもAISCEASどうでもいいのですが、そもそもAIDMAを知らない人たちがネットの世界に多かったので、これだけ広がったのだと思います。
私自身、Web研の事務局長をしていた時に、ネットにかかわる人たちが、あまりにもマーケティングというものを知らないので、正直言って驚きました。
私は、宣伝会議に発表する前も講演等で使っていましたし、講演でも、その前に、商品やサービスが機能価値や情緒価値のどちらが強いかによって、消費者の購買行動は変わるというところから入っています。
また、購買行動だけの整理ではなく、メディア接触と投下に関するタイミングなども合わせて伝えていました。
情緒価値の高い商品には、あまり意味のない理論なので、どうせならそのあたりも合わせて整理して、名前をつけて登録してほしいものですね。
投稿情報: mochino | 2006年10 月16日 (月) 19:20