7月1日から僕の名刺上の肩書きには従来の「インタラクティブ・プロデューサー」に加えて、「コミュニケーション・デザイナー」という肩書きが加わっている。
会社側から要請されてそれにしたわけではなく、自分自身の今の仕事にあった名称がそれであって(実は、元々はビーコン・コミュニケーションズに勤務する某人からタカヒロに肩書きをつけるとしたら?という質問に帰ってきた答えがコレだった)、それを申請したら通ったから、そうしている。なので、きっと広告業界では今のところ僕しかつけていない肩書きだろう、と思う。
で、この「コミュニケーション・デザイン」というのはどういうシゴトなのか?だが、これについて、まだまだアタマの中が固まっているわけではないけれでも、小出しにちょっとずつでも書いていきたい。
現在のところ大きなフレームとして持っているのは、
1)
ある商品・サービスが、あるターゲット層に受け入れられやすくするの環境づくり
あるいは、
2)
あるターゲット層に対して、ある商品・サービスが受け入れられやすくするための”しつらえ”づくり
といったところ。1)については、【TVCMやWEBサイトもパーツに過ぎなくなり、それらがいかに有機的に機能するか?を設計】することであり、2)においては、【ターゲットに受け入れられやすい商品のベネフィットを導き出し、足りないものは商品そのものの付加価値を企画、あるいはプロモーショナルな企画を提示する】ことにある。
この両者に共通するのは、「ターゲットと商品/サービスの関係性の構築」といってもいいことだが、1)については、【それをメディアに囚われず、かつ、PR/SP/広告の領域全てを網羅した上でコミュニケーションの全体戦略を立て実行する】ということであり、2)については、【現在(たとえばクライアントから)提示されている商品/サービスの「価値」に囚われることなく、それがターゲットに受け入れられるとすればどのようなシチュエーション/エモーションの時なのか、あるいは、その商品/サービスがどのようなベネフィットを発揮したときに、どのようなターゲットにとってのどのような価値になるのか?をあぶりだす】ことにある。
つまり、商品/サービスとターゲット・コンシューマとのコミュニケーションの全体像=戦略を「設計」し「実践」すること、これがコミュニケーション・デザイン、と定義づけられる。
───
と、今回はここまで、今後も思いついたことを書き連ねていきます。
いつか体系的になるでしょう?(^^;;; (ホントか?!)
お久しぶりです。
コミュニケーションデザイナー。概念は非常にわかるのですが
今の日本の代理店でこの肩書きというか役割が機能するためには
このポジションの人間に高い能力と「それに対する周囲からの信頼・権限委譲」が
必ず必要になるのですよね・・・
営業やCR、PPといった人たちと戦って強引に巻き込める力が。
組織論的には存在を前提としてワークフローを組みにくいと思います。
だから名乗れることをうらやましく思います!
投稿情報: しげを | 2005年8 月 3日 (水) 11:44
う~ん、ということは広告代理店の中におけるシゴトではないのかもしれませんねえ(^^;;;
投稿情報: タカヒロノリヒコ | 2005年8 月 3日 (水) 23:25
本来なら、代理店のAEがこれを担うのが理想だと思います。AEにこの能力が身につけば、どんな商品・サービスもクライアントは任せてくれると思います。
そのスキルをコーチングするミッションだと捉えれば、それは業界にとって、とても素晴らしいことだと思います。
まあ、代理店のAEでも、この感覚を持っている人は極わずかだとは思いますが・・・。
頑張ってください!
投稿情報: モッチー | 2005年8 月 4日 (木) 07:35
「コミュニケーションデザイナー」羨ましい限りです。
コミュニケーションデザインは、広告に携わっている人ならば、組織に囚われず誰がやってもいいと思います。
組織の壁(垣根)やそういった試みを邪魔する人、面白く思わない人も会社のなかにはたくさんいると思います。でも、そんなこと気にしてたら何も起こらないですよね。
僕も今年中にコミュニケーションデザインしてみようかな・・・?
投稿情報: かず | 2005年8 月 4日 (木) 09:24
こんにちは。名づけ親(らしい)ですw
巷に溢れるいわゆる「情報」を取捨択一して記憶するだけでなく、今そこで目にはいってきたモノまで脳裏の片隅に残す、つまり能動的にも受動的にも自分のフレームに入ってきた事象をインプットする能力に加えて、今度はその膨大な引き出しの中から、どれをどうつなげていくかという超ハイレベルなアウトプット能力とのバランス感覚に長けている君なら、この職種の第一人者になれるはず!
・・・・・なーんて偉そうなこと言ってしまいました。
これって実は、どんな業界にでも、必要な
職種なんじゃないかなあって思います。
まあ、広告の中で言ってしまえば、
CD=クリエイティブディレクター だけでなく
CD=コミュニケーションデザイナーで認知される日が
遠からず来そうな予感がしてきました!
なんだか嬉しいな。
投稿情報: Eri-tin | 2005年8 月 4日 (木) 11:06
いやいや(汗)代理店の中の仕事でいいと思うのですが
モッチーさんがお書きの通り本来はAEが担えれば理想で、
その次にCDなどの「実際の制作物に何らかの責任を持つ人」、
だと思うのです。
でも現実的には人的資源の質的問題からそれは難しく、かといって
「コミュニケーションデザイン局」とか作っても機能しないだろうなーと
思ったのです。
なので「コミュニケーションデザイナー=特命係長」
みたいなイメージです。
投稿情報: しげを | 2005年8 月 5日 (金) 20:42