いま、この特集が面白い。
■特集 ネット時代のジャーナリズムとは何か? (MSN-Mainichi Interactive)
本日現在で、
4月8日
●新聞は大衆からステータスに
4月7日
●融合への道はネットリテラシーの確立
●堀江社長インタビュー(3月4日)
4月6日
●ジャーナリズムへの重要な問題提起だ
●どうなるライブドアVSフジ(動画)
4月5日
●やっぱりおかしい堀江流
●ライブドア堀江貴文社長への反論
●フジテレビとライブドアの争い
●ホリエモン「情報の意味」がわかっていないな
となっており、毎日新聞の記者と識者のインタビューからなる。
面白いのは、同じ毎日新聞に属する記者が書いているにも関わらず、ある記者は違和感・嫌悪感を感じる旨を書いているのに対し、一方の記者は既存のメディアが変わるべきだ、という同じ新聞社内での異なるオピニオンを掲載している点。
これまでの”紙”の新聞では「社説」こそが、その新聞の「オピニオン」であった。だからこそ、新聞の上段に構えたかのような論説は、堅く、(どれだけ中立を保っても)偏った意見になってしまうだろう。
新聞含むニュースメディア=ジャーナリズムには本来2つの機能がある。
一つは、正確かつ客観的に「情報」を伝える機能。
もう一つは、その「情報」をもとに「オピニオン」を伝える機能。
この後者が「社説」に当たるものである。
「社」が伝えるものではあるが、一方で新聞記者においても世代やその他によって違った意見があるに違いない。むしろ新聞社においても、「社説」は一つであっても「”者”説」はいくつもあるだろう。
古いメディアである新聞 <-> 新しいメディアであるブログ
という二項対立は、ホリエモンの話でも出てきたように、ブログによる市民ジャーナリストの成立、という考え方がベースになっているが、その中間に、複数の記者による複数のオピニオン、というものがあるだろう。しかし日本的社会では、「社」が大事にされ、「者」という個人は滅していたのだ、きっと。
この特集というのは、複数の記者による「者説」の集合体となっている。
実はネット時代のジャーナリズムとは、こうした姿こそが理想的なのかもしれない。
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個人的には毎日新聞的アプローチがすごく好きです。「個人が情報の中心になる」という意味でいうと、この会社のやり方が、これからのインターネット中心の世界での基本になるような感じ。
投稿情報: miyakoda | 2005年4 月 9日 (土) 11:10
コメントありがとうございます。
最近、”自分ブランディング”とか”個人の時代”だとか言われてますが、それって必ずしもプライベートな個人ではなく、組織や社会における個人のあり方だと思うんですよね。個人の集合体が法人である、というこれまでの日本的経営=個人は社に帰属する、ではなく。
海外の新聞に比べて日本の新聞は「記名記事」がなかったため”滅私”されていたことが、これまでのジャーナリズムに対する不満・不信の奥底にあると思うので、今回の件、注目ですね。
投稿情報: タカヒロノリヒコ | 2005年4 月 9日 (土) 20:57